会計業界の業務自動化で活用されるRPA
近年、活用が進んでいるRPAですが、事務作業の多い会計業界ではRPAとの相性が良く、活用事例も多数存在します。
会計業界における業務自動化の例
1. 会計データの転記自動化
会計ソフトウェアから税務システムへのデータ転記作業を自動化することで、大幅な労働時間の削減が可能です。(例) 弥生会計からOMSへのデータ転記自動化
2. 医療費集計データの取り込み自動化
確定申告時に発生する医療費の集計業務を自動化することで、人の手で行う必要があったExcelへの入力やOMSへのデータ取り込み作業が不要になります。
3. 所得税申告書データの作成自動化
OMSから申告済みデータを抽出し、PDF化して所定のフォルダに保存する作業を自動化することで、繁忙期の業務効率化に繋がります。
4. 総勘定元帳の作成自動化
確定申告後に必要となる総勘定元帳のPDF化を自動化することで、労働時間の削減とともに、データの正確性を向上させることができます。
上記1.~4.は会計事務所の一般的なRPA導入事例です。単純作業の自動化だけでなく、業務効率化、時間削減、ヒューマンエラーの減少、そしてスタッフのQOL向上に寄与することにも繋がります。また当社では、RPAを以下のような事例で活用しています。
事務所での活用事例
・e-Taxの「申告のお知らせ」を受信してファイル保存
電子申告を利用する際にe-TaxのWebサイト上のメッセージボックス内に「中間納付の法人税確」、「地方法人税額」等が確認することが可能ですが、これらの文章をPDF化して、社内のファイルサーバに保管する作業をRPAで自動化しています。
・会計関連の諸表、書類、データのPDF化
会計ソフトで出力される各種の書類等をPDF化して、社内のファイルサーバ上に保管する作業をRPAで自動化しています。
これらの作業は今まで手動で対応していたもので、一つ一つはそれほど大変な作業ではありませんが、まとめて実行すると、ある程度の時間と労力がかかるものです。また単純作業であるため、人が作業した場合には、疲労感や作業時のモチベーションで作業効率低下や作業ミスも発生することがあります。そのような諸問題を回避するためにRPAで自動化することにより、作業効率は一定で画一的に進めることができます。
RPAも完全ではなく、ソフトウェアのバージョンアップの度に修正が必要になる、想定外のエラーで処理が停止して作業が滞るなどの問題も発生しますが、それらの問題がクリアになれば、作業時間・リソースの削減が可能です。単純で大量の作業は今後も発生する可能性があります。その際にはRPAを駆使しつつ、業務を効率的に進めていきましょう。