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帳簿の提出がない場合等の過少申告加算税 申告漏れに係る法人税の5%・10%を加算

コラム
Calendar Icon 2022.08.25
帳簿の提出がない場合等の過少申告加算税 申告漏れに係る法人税の5%・10%を加算

2022年度税制改正では、納税環境の整備の一環として、帳簿の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置が整備されています。適用時期は2024年1月1日以後に法定申告期限等が到来する国税からとなります。過少申告加算税制度及び無申告加算税制度について、「一定の帳簿」の提出がない場合または記載すべき事項のうち収入金額の記載が不十分である場合には、申告漏れ等に係る法人税等の5%または10%に相当する金額が加算されます。
納税者が、一定の帳簿に記載すべき事項に関し所得税や法人税、消費税に係る修正申告書や期限後申告書の提出、更正や決定があった時前に、国税庁等の職員から帳簿の提示または提出を求められ、かつ、(1)帳簿を提示等しなかった場合や収入金額等の記載が「著しく」不十分な場合、(2)収入金額等の記載が不十分な場合には、過少申告加算税または無申告加算税について法人税等の5%または10%に相当する金額が加算されます。
具体的には、国税職員から帳簿の提示等をもとめられ、かつ(1)か(2)の場合のいずれかに該当するときは、その帳簿に記載すべき事項に関し生じた申告漏れ等に課される過少申告加算税の額または無申告加算税の額については、通常課される過少申告加算税の額または無申告加算税の額にその申告漏れ等に係る所得税や法人税、消費税の10%((2)に掲げる場合に該当する場合には、5%)に相当する金額を加算した金額とするとされています。
なお、上記(1)の「記載が著しく不十分である場合」とは、その帳簿に記載すべき売上金額または業務に係る収入金額のうち2分の1以上が記載されていない場合をいい、上記(2)の「記載が不十分である場合」とは、その帳簿に記載すべき売上金額または業務に係る収入金額のうち3分の1以上が記載されていない場合をいいます。なお、これらの金額が記載されていないことにつき、やむを得ない事情があると認める場合には、適切に配慮することとします。

一定の帳簿

左記の「一定の帳簿」とは、(1)所得税または法人税の青色申告者が保存しなければならないこととされる仕訳帳及び総勘定元帳、(2)所得税または法人税において(1)の青色申告者以外の者が保存しなければならないこととされる帳簿、(3)消費税の事業者が保存しなければならないこととされる帳簿のうち、売上金額または業務に係る収入金額の記載についての調査のために必要があると認められるものをいいます。