新着情報 新着情報

新着情報

変動損益計算書を経営に活用するために

ブログ
Calendar Icon 2023.06.30

変動損益計算書は、すべての費用を、売上高に伴って増減するかどうかで変動費と固定費に分けて表示した損益計算書です。
 
変動費と固定費

変動費(Variable Costs)は、企業の生産や販売活動の規模や量に応じて変動する費用のことです。つまり、生産量や売上高の変動に伴って増減する費用です。具体的な例としては、原材料費、直接労働費、製造用電力費などがあります。変動費は通常、売上高や生産量の変化に比例して増減する傾向があります。

 

固定費(Fixed Costs)は、企業の生産量や売上高の変動に関係なく一定の金額が発生する費用のことです。固定費は事業の基本的な維持費や施設の管理費などを指し、一定の期間内には変動しない特徴があります。例えば、賃貸料、管理人給与、固定資産の減価償却費などが固定費に該当します。

 

変動費と固定費の区分は、企業のコスト構造や収益性の分析に重要な役割を果たします。変動費と固定費を明確に区別することで、企業は収益の変動やコスト管理の効果を把握し、適切な経営戦略を立てることができます。また、変動費と固定費のバランスを考慮することで、生産量や販売量の変動に対して柔軟に対応することも可能です。

 
変動損益計算書の活用方法

変動損益計算書は、企業の業績や収益性を評価し、経営上の意思決定を支援するために幅広く活用されます。

 
1.収益性の評価:

変動損益計算書は、企業の収益性を評価するための重要な指標を提供します。売上高や売上総利益などの項目から、企業がどれだけ利益を上げているのか、収益源が健全であるのかを把握することができます。

 
2.コスト管理:

売上原価や営業費用などの項目を分析することにより、企業のコスト管理の効率性を評価することができます。特定の費用項目が過剰である場合や、コスト削減の機会がある場合を特定することができます。

 
3.業績比較:

連続した期間の変動損益計算書を比較することで、企業の業績の変化や成長の傾向を把握することができます。過去のデータとの比較により、企業の成長率や業績予測を行う上で重要な情報を得ることができます。

 
4.投資判断:

変動損益計算書は、投資家や金融機関が企業の業績を評価するための重要な情報源です。利益の安定性や収益性を分析し、企業の価値や将来の成長性を判断する際に活用されます。

 
5.経営戦略の策定:

変動損益計算書の情報をもとに、経営戦略や事業計画を策定することができます。収益構造の改善やコスト削減の方向性を見出し、収益を最大化するための戦略を立てることができます。

企業の特定の業種や目的に応じて、さまざまな分析や活用方法が存在します。重要なのは、変動損益計算書の情報を適切に分析し、経営上の意思決定や継続的に監視し企業の業績や収益性の評価に活用することです。

 

作成日:2023/06/30