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最後の登記日から12年放置している法人は「みなし解散」の対象

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Calendar Icon 2023.10.16

みなし解散とは、株式会社、一般社団法人、一般財団法人などの法人が、必要な登記をせずに長期間放置されている場合に、
法務大臣が官報で公告し、公告日から2か月以内に必要な登記をせず、「まだ事業を廃止していない」旨の届出もされないときは、
解散したものとみなされる制度です。

休眠会社を放置すると、
①事業を廃止し、実体を失った会社がいつまでも登記上公示されたままとなるため、登記の信頼を失いかねないこと
②休眠会社を売買するなどして、犯罪の手段とされかねないこと

といった問題があることから、平成26年度以降、毎年、休眠会社の整理作業を実施することとされたものです。

みなし解散の対象となる法人は、以下のとおりです。
• 株式会社
• 一般社団法人
• 一般財団法人


みなし解散の要件は、以下のとおりです。
• 最後の登記日から12年(株式会社)または5年(一般社団法人、一般財団法人)以上経過していること
• 必要な登記をせずに放置していること


みなし解散となった場合、法人は解散したものとみなされ、法務局により職権で解散の登記がなされます。
みなし解散となった場合の取扱いは、以下のとおりです。
• 法人の資産は、清算手続により清算されます。
• 法人の債権者は、清算人に債権の届出を行うことができます。
• 法人の役員は、清算人として清算事務を処理する責任があります。


みなし解散を回避するためには、以下の点に注意が必要です。
• 必要な登記を遅滞なく行う
• 事業を廃止した場合は、速やかに登記を行う


みなし解散となった場合、法人の資産は清算手続により清算されますが、清算手続に費用がかかる可能性があります。
また、債権者から債権の請求を受ける可能性もあります。
また、「まだ事業を廃止していない」旨の届出を提出した場合においても、登記懈怠の過料の対象となる可能性があります。
みなし解散を回避するためには、必要な登記を遅滞なく行うとともに、登記懈怠によるリスクを理解しておくことが重要です。



(参考)
みなし解散数の推移(法務省Webサイトより)
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00082.html