スマホ確定申告 本人認証がより簡単にID・パスワード方式は新規発行停止
国税庁のホームページ「確定申告書等作成コーナー」では、青色申告決算書等の作成・e-Taxによる送信ができますが、所得税の確定申告の手続きをスマートフォンでも完了できます。国税庁では随時改修を進めており、その利便性を向上させています。スマホでの確定申告の際に、スマホ用電子証明書を利用することで、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取らなくても、申告書の作成とe-Tax送信ができます。利用者証明用電子証明書に設定したパスワードの代わりに生体認証などを利用でき、利用の都度マイナンバーをスマートフォンで読み込む手間が省け簡素化されます。すでにAndroidのスマホでは利用可能となっていますが、iPhoneでも「iPhoneのマイナンバーカード」を利用することで、申告できることになります。これで実質どのスマートフォンでも本人認証時の手間がかからず、申告が可能になります。また、マイナポータル連携の自動入力項目の拡充も進んでいるほか、e-Taxのマイページの「各税目に関する情報」も拡充が進み、「贈与税関係」を新たに追加し、過去にe-Taxで提出された贈与税申告書が参照可能になります。現在、確定申告書等作成コーナーで利用するe-Tax により税務申告を行う主な方法としては、マイナンバーカード等を利用した「マイナンバーカード方式」のほかに税務署が本人確認を行いID とパスワード発行する「ID・パスワード方式」があります。このIDパスワード方式について「その廃止を含めた在り方を検討し、2025 年度中に結論を得る」としており、廃止の見込みとなっています。すでにID・パスワード方式の新規発行は停止されていますが、既にID・パスワード方式の届出している場合は、引き続きID・パスワード方式が利用できます。マイナンバーカードの保有率が約8割となり、特に「マイナンバーカード方式」を利用する者が増加している状況下で、国税庁としてもe-Taxを利用した申告をより進めたい意向です。
マイナポータルを経由することで控除証明書等の情報を一括で取得し、確定申告書の該当項目へ自動入力する機能です。源泉徴収票、株式の特定口座年間取引報告書、医療費、ふるさと納税、国民年金保険料などの社会保険、生命保険・地震保険、iDeCo、住宅ローン控除などが連携できます。令和8年から「生命保険契約等の一時金・年金」、「損害保険契約等の満期返戻金等・年金」、「ふるさと納税以外の一部の寄附金」が新たに対象となる予定です。