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テナントから受領している電気料金の消費税 請求する電気料金の算出方法で異なる取扱い

コラム
Calendar Icon 2023.10.05
テナントから受領している電気料金の消費税 請求する電気料金の算出方法で異なる取扱い

不動産賃貸業を営むビルのオーナーがテナントで使用する電気料金を一括して電力会社に支払い、賃料とは別に電気料金を各テナントに毎月請求し、その金額を受領しているケースは少なくありません。
この場合、オーナーがテナントから受領している電気料金は、いわゆる「通過勘定」という実費精算的な性格を有することから、課税の対象外と考えてよいのでしょうか。
消費税法上、テナントから賃料とは別に受領している電気料金等は、消費税法基本通達(10-1-14)において規定されています。具体的には、「建物等の資産の貸付けに際し賃貸人がその賃借人から収受する電気、ガス、水道料等の実費に相当するいわゆる共益費は、建物等の資産の貸付けに係る対価に含まれる」とされています。このことから、オーナーがテナントから受領した電気料金は課税売上に該当することになります。ただし、請求する電気料金の算出の方法等で課税の取扱いが異なる場合があるので注意が必要となります。
例えば、各テナントへの請求金額が、テナントごとに区分された電気メーターの検針結果をもとに算出された金額で、オーナーが電力会社に支払うべき金額を単に預かっているに過ぎない場合は、各テナントから受領した電気料金を、預り金として処理していることを条件に、消費税の対象外とすることが認められます。
一方で、毎月の電気料金を定額としている場合や、電力使用量に応じた金額に手数料等を上乗せして請求している場合は、消費税の課税対象となります。このように、電気料金を実費精算しているか、経理処理をどのようにしているかで課税関係が異なってくるわけです。
ところで、テナントビルのオーナーが簡易課税制度の適用受けている場合は、賃料収入の事業区分は第六種事業扱いになるのですが、注意したいのは、賃料とは別に請求し受領している電気料金が課税対象になる場合は、事業区分は第六種事業とはならないことです。

事業区分に注意

オーナーが電力会社から購入した電気を品質や形状を変更しないまま、事業者であるテナントに売っているものと認められる場合には、第一種事業に該当すると考えられるため、留意が必要です。不動産業賃貸業に付随する取引は第六種事業として判断してしまいがちですので、このように勘違いする場合も少なくないと思われます。事業区分の判断を誤ると税額に影響するので、慎重に検討する必要があります。